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マイナスイオンは健康に良い?

「マイナスイオンは健康に良い」
(=⌒▽⌒=) ニャハハハ♪

かつて耳目をにぎわしたこの言説

以前ほどではないにしても
今でも時折聞かれます

なんか、科学用語だし家電メーカーが謳っているし
ほんとっぽい

でも、本当のところはどうでしょうね?

「イオン」とは?

今「イオン」で検索すると
某商業施設の項目がダーッと出て来て
物理・化学用語のイオンはずっと下に行かないと出てこない
( ̄ー ̄)

あらためて
物理・化学用語としての「イオン」

それは電気をもった原子や原子団、分子のこと

ひところは原子こそ素粒子
全ての物質の最小構成単位
などと考えられていましたが
それはもうはるか遠い昔の話 ツンツン(*・・)♂
今では原子の詳しい内部構造が相当程度明らかになっています

ごく簡単に言うと
原子は「原子核」と「電子」から構成されており
中心の原子核の周りを電子が廻っていますよ、と

原子核の中には
プラスの電気をもった「陽子(ようし)」と
電気を帯びていない「中性子」

電子はマイナスの電気を持ち
その電気の量は
符合は逆だが陽子と同じ

つまり同数の陽子と電子があれば
全体として電気的には中性となります(* ̄▽)

イオンではない原子、つまり電気を帯びていない「中性」の原子は
その原子核に含まれる陽子の数と
原子核の周りを周回する電子の数が同数
ということです

そして「イオン」とは?

原子イオンを例にとればそれは
陽子の数に対して電子の数が過剰だったり足りなかったりする状態

陽子の数より電子の数が多ければ
マイナスの電気が過剰となり
マイナスの電気を持つイオンとなります

このようなイオンが「陰イオン」

陽子の数に比して電子が少なければ
その原子は全体としてプラスの電気を帯びることとなり
それは「陽イオン」と呼ばれます

「イオン」という言葉は
(商業施設以外では)r(^ω^*)))
日常生活ではあまり聞かないかもしれませんが
自然界では
原子間での電子の授受はごく頻繁に起こっており
固体でも液体でも気体でも
イオンは多くの場合で存在し
決して珍しい存在ではありません

ごく一般的に言えば
ナトリウムやカリウムといった金属原子は
電子を他に与えて
プラスの電気を持つ陽イオンになりやすく

フッ素や塩素といった非金属原子は
電子をもらって
マイナスの電気を持つ陰イオンになりやすい

で、問題の「マイナスイオン」

容易に想像できるのは
これは陰イオンのことであろう、と

「マイナスの電気をもったイオン」
のことを指している

語感から言ってもそう推測されます

、実はそうではない
上で出てきた「陰イオン」と今問題にしている「マイナスイオン」は
別物です

少なくとも「マイナスイオン」という用語は
世界的に通用する学術用語ではありません
※英語では”negative ion” もしくは ”anion”

でその、国内限定で使用されている用語「マイナスイオン」は何を指すかと言えば
負の電気をもった空気中の
窒素や酸素、炭酸ガス、水蒸気の分子やその集合体

学術用語で言えば「分子イオン」とか「ラジカル(説明略)」に相当するもの

‥だから、正当な学術用語ではないにしても
それを「マイナスイオン」と呼ぶことにするのであれば
確かに「マイナスイオンは存在する」とは言えます

しかしその陰イオンに、一般に流布しているような

鎮痛作用、血圧降下、血糖減少、疲労軽減

といった、健康を増進させる機能は確認されていません
☆ヾ(-Θ-:) オイオイ

「確認されていません」とは科学特有の「控えめな」言い回しで
要するに「無いと考えた方が良いですよ」ということ

あとこの、「マイナスイオン」という用語が国内限定であるという事実も
しっかりと「故(ゆえ)」のあること

2000年ころに大流行りした
納豆絡みのねつ造事件で打ち切られた、とある健康番組が起点らしいハッ( ̄□ ̄;)!

あと、よく言われるのが
滝のそばはマイナスイオンが豊富でリフレッシュできる
というやつ

滝の周辺で大気中に陰イオンが多く存在するのは事実

子供の頃、水を口に含み学校の4階から窓の外にぱぁっと
最初は玉のように塊で落ちていく水が
あるタイミングでバーッと王冠のように広がって散り散りに
細かい水滴に分解して落ちていく
その様子がなんとも面白かった

自然界ではそのような水滴の分裂は日常的に起きています
代表例は積乱雲の中でしょうかね

水滴は分裂すると
大きい方はプラスの電気
小さい方はマイナスの電気
を持つ傾向があります(レナード効果)

滝の周囲にはしぶきが舞っていて
確かにその中には陰イオンは存在する

でもそれがためにリフレッシュできるわけではない(´■`;)

リフレッシュはしぶきを浴びる事や周囲の森林などから五感で受ける感覚
(森林浴という言葉ありますよね)
総合的な効果として得られる心理作用

と考えた方が無難です

「マイナスイオンは善、プラスイオンは悪」
という単純で分かりやすい二者択一思考パターンも
消費者心理をつかみたい
「モノを売る」側からすれば都合がよい

ということで
「マイナスイオン」

飛びつかない方が賢明ですよ

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撮影:中川愛美

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