情報源なんだっけ?-記憶違いの構図

正弦波

「自分は実際にこの目で見た!
  確かに見た!」
ヾ(*`Д´*)ノ”彡☆バンバン!!

‥とあるUFO目撃者の言葉

目撃者というより
UFOマニアと言った方が正確か

UFOの存在自体に疑義など全くはさまない人
その人に
どうしてUFOが存在すると思うかを
私が問うた時に返ってきた言葉がコレ

‥ところで
UFOはそのまま訳すと「未確認飛行物体(Unidentified Flying Object)」
そう、つまり文字通りだと
正体の確認できない飛行物体は全て”UFO”

‥なんだけど、世間一般では
”UFO”イコール「宇宙人が乗った宇宙船」

なんで本稿でも御多分に漏れず
”UFO”はその意味で

(※「UFO研究家」と称する竹本良氏に
「『宇宙人の乗り物』を意味する
”UFO”とは別の
言葉を作るべきだ」
と言ったことがあるが、意に介さなかった
「科学」と言うなら
言葉の定義は重要だと思うのだが)

自分の目撃内容
( →_→)ジロ!
「これほど確かなことはない」ように思えます

が、実際にはそうでもないというのが
認知心理学上もさまざまに実証されている

1つの事例として
松本大学守一雄教授の有名な実験をご紹介
(記憶認知応用研究誌 8(1) 68 – 77 2019年3月)

2人の被験者にある映像を見せます

通常、スクリーンを使って映像を見る時は
映写機をスクリーンの前に置き
我々はスクリーンに投影された光の反射光を見ます

しかしこの実験ではちょっと珍しい「リアプロジェクション方式」を使用
半透明スクリーンの後ろ側から映写機で映像を投影
我々は映像を
スクリーンの向こう側からくる透過光として捉えます

で、実験では異なる種類の偏光を放つ2つの映写機を使用
一方は偏光面が縦(光の波の振動方向が縦)
他方は偏光面が横(〃        横)

(※透過光を使用したのはこれが理由
反射光だと偏光がそろってしまうので)

それぞれの映写機からの映像を「重ねて」スクリーンに投影

そして、2人の被験者には偏光レンズを使った眼鏡をかけてもらいます
片方は縦偏光のみが見え、もう片方は横偏光のみが見える

なおかつ2人には、映像も眼鏡も「偏光している」とは伝えません

2人並んで、同じスクリーンの映像を見ているのだから
偏光の事情を知らない2人は
「同じ映像を見ている」と当然のように認識する

ところが実際には偏光のせいで
2人にはそれぞれ一方の映像しか見えません
このことを利用し、部分的にちょっと異なる映像をそれぞれに見せます
これがこの実験の狙い

映像を見た後、2人には映像の内容について
2人で話し合って答える「記憶テスト」をします

2人が見た映像は、似てはいるけど実際には何か所かは異なっている
しかし彼らは並んで見ていたので
違う映像を見ているとはつゆほども思わない(゚-゚;)ウーン

実験結果は
話し合いの中で2人のどちらかが
相手に同調する傾向があることを示しました

つまり、異なる映像を見ているにもかかわらず
どの場面で何が起こったか
その細かい部分まで一致する見解を
2人は述べたのです

「同じ映像を見ている」はずだという確信が
記憶を「事後処理」し、ねじ曲げる

では記憶はなぜ「事後処理」されてしまうのか?~(・・?))

人の記憶は
実際に「見た」時の情報と
あとから入ってきた情報とが
区別できなくなる、という特徴があります

それには時間も関係します
時間がたつほど、複数の記憶が混同されます
その原因は「情報源記憶の喪失

ある1つの物事に対して様々な情報が得られることはよくある事ですが
情報それぞれのソース、「情報源」が何であったか、という記憶は
相対的に早く失われる傾向があります

1つのニュースでも
自分が信頼を置いている情報源と
アヤシイと思っている情報源とでは
そのニュースに対し感じる重み(信ぴょう性)は異なります

でもそれは、そのニュースに最初に接した時の話

時間と共に
「どこからそのニュースを手に入れたか」
についての記憶が失われるため

信頼している情報源からのニュースと
アヤシイと思っている情報源からのニュースが
フラットになってしまいます

先ほどの実験の例では
自分で見た映像からの情報
その後の話し合いで得た情報という
情報源の異なる情報が混同され
相手から聞いた(自分は見ていない)情報も
あたかも自分が見たかのように思い出す、というわけ

ネット上で垂れ流される憶測程度の情報
時間がたつと相対的に信ぴょう性を増して記憶される

これがデマが出回る1つのメカニズム

Facebookなんかで簡単に他人の投稿シェアしまくっている人いるけど
気を付けた方がいいよ

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