真実をトップダウンで伝授する宗教とは異なり
科学研究で明らかになった真実のその「真実性」は
あくまで相対的なもの
ここに誤解が多い (ノ◇≦。)
未解明な自然現象の解釈に関わる学説・考え方を
「これが真実だ」
と説くのは科学ではない
単なる「自説の押し売り」だから気を付けてね
…ヽ( ´_つ`)ノ ?
今わざわざ「未解明な」と限定条件つけたんだけど
ではものごとが「解明された」「解明されていない」の境界は
どこにあるの?
‥実はある意味、その境界はそれほどはっきりしていない
解明「された」と「されていない」の価値判断が決して
二値的な(0か1か的な)ものではないから (;´д`)ノ
そもそも現代科学が
「絶対的真理」にたどり着くことを目的としていない
‥「目的としていない」というより
人類が絶対的真理に到達することなど不可能であろう
という暗黙の了解がある
いや、だって
研究すればするほど
新しい事実が分れば分かるほど
また新しい謎が創出され
分からないことが増えていくんだから
科学史をバイアスゼロでひも解けば
誰でも分かる
‥これは事実だもの (*´∇`*)
ただ、それは
勝手にどこかに限界点を設置し
「人類は○○を越えた真理には絶対にたどり着けない」と主張する
不可知論
ではないから
そこは注意、ね (‘ε’) フーン
研究活動を通じて
自然に対する人類の知識
自然法則を利用する智慧はどんどん深まっていく
人間がどこかに「ここまでしか分からない」と思い込むのは
人間の可能性にフタをする行為
歴史的にも
科学の可能性は人間の思惑を超えて進んできた
そして
意外性の積み重ねの上に今日の科学の体系がある
今日の常識は明日の非常識
少なくとも
自己流の限界を設定してしまうより
知的活動の広がり、その可能性に賭ける方が
夢がある! (>▽<)b!!
‥のでは?
(「夢では食っていけない!」
←いや、「夢見なくては人間じゃない!」でしょ?)
ところで
太陽に一番近い惑星、なんでしょう?
そう、「水星」
水星の公転軌道(太陽の周りを廻る軌道)は離心率が大きめ
‥つまり、楕円軌道
楕円形だから、1周まわる間に太陽との距離が変動する
最も近くなる点が近日点
19世紀以前の古典物理学での計算では
軌道が完全な円だろうが楕円だろうが
何周まわっても軌道は変化しない
‥同じ軌道をたどって水星は回るはず
ところが観測結果は
近日点が移動している
‥すなわち
太陽の周りを水星が1周、2周とまわる内に
楕円軌道がどんどん傾いて変化していくことが分かった
水星のこの軌道の乱れ
果たしてなんのために起こるのか?? (・_・?)
その昔
太陽系の外側
海王星の軌道が乱れていることが
観測により判明
この事実を説明するために
海王星の外側に未知の惑星が存在し
その引力が影響して軌道が乱されている、と予想された
で、当時最新鋭の撮影技術を用いて
苦心惨憺の観測努力の末
宇宙空間に散らばる恒星の中を移動する光の点を発見
こうして冥王星が発見された
オメデト(*^ー^*)∠※Pan!!。・:*:・
この経験から
水星の公転軌道の乱れも
その更に内側に未知の惑星があると予想され
それを発見する以前に名前だけ「バルカン」と決められて
そのバルカン探しが始まった
しかし今度は
冥王星の時のようにはいかず
いくら探しても
水星の内側に惑星など見つからなかった
結論から言うと
水星の軌道の乱れは
実は「乱れ」ではなかった
人間の計算間違い
要するに、用いた理論が間違っていた
水星のように
太陽に近く
太陽の重力を強く感じる惑星の軌道を計算するのに
19世紀以前の古典物理学
いわゆるニュートン力学では不足で
20世紀の一般相対性理論を適用しなくては
正確な計算ができないことが判明
古い理論は
強い重力に対応する理論ではなかった、ということ
でもこれは
「ニュートン力学が間違っている」
ということではない
重力が極端に強い環境でなければ立派に成り立つ
要するに
理論の適用限界をわきまえましょう
ということ σ(゚・゚*)ンート・・・
「人類は絶対的真理に到達し得ない」
という言葉の意味は、これね
19世紀前半までの観測技術の範囲では
水星の近日点移動は発見できず
ニュートン力学は完璧!
観測技術の向上と共に
ニュートン力学の適用限界を超える
水星の近日点移動
という現象が見つかった
(人類の智慧の深まり)
この新たな現象を理解するために
理論サイドの更新が必要
結果
ニュートン力学→一般相対性理論
の更新完了
これでめでたく、近日点移動が理解できた
では今後
未来永劫、一般相対性理論が正しいのかというと
もちろんそんなことはない
観測技術の向上で
その適用限界を超える現象が見つかる可能性がある
いやもう、それは確実に
科学の進歩は理論の適用限界拡張の歴史
こうやって
宇宙中のあらゆる現象をあまねく説明できる絶対真理には到達できなくとも
それに向けて常に進歩していくことはできる
もう一度言いますよ
科学的真理は常に相対的
この謙虚さが大事です ∑d(≧▽≦*)
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