科学がエビデンスを求める理由に絡むテーマ
不思議現象を扱っていると色々驚かされることがある
まず1つは何といっても
エセ科学の多さ!
いや驚きました
大学にいたころは
如何に世間知らずだったことか
(* ̄∇ ̄*)エヘヘ
ま、それについてもあちこちで述べていますが
ここで取り上げたいのはもう1つの驚き
それは
意外に多くの人がエビデンスの重要さを認識していない
ということ
「科学はエビデンスエビデンスとうるさい」
とか言われちゃったり
その感覚が
まさにエセの付け入る隙だったりするわけなのだけど
( ̄∇ ̄;)
科学がエビデンスを求める理由の1つについて考えます
UFOや幽霊などを科学の議題として扱いたいのに
中々それが難しい理由の1つが
それが体験談として語られることが多い
と言うこと
σ(゚・゚*)ンート・・・
体験談は
過去の経験の記憶
として語られる
色々な誤り方が考えられるが今回はそのうちの1つ
記憶のエラーについて
(/ ̄ー+ ̄)キラリ
そもそも記憶の頼りなさなんて
言われなくても分かってるよ!
‥と言う人は少なくないはず
その昔
学校の試験勉強でイヤと言うほど
(^_^;)
大人になってもしょっちゅう
2階に上がって
「あれ、なに取りに来たんだっけ‥?」
実験心理学の分野では研究により
記憶の誤り方におけるいくつかの
特徴が洗い出された
以下は心理学者ロフタスの有名な実験
まず、学生たちに自動車事故の動画を見せる
で、その動画内容について10個の質問
が、実は質問は2種類あり
学生を密かに2つのグループに分け
それぞれに別の質問をしていた
その2種類とは
10問中9問は両者で一致
1問だけが異なっている
一方は
「2台の車はどのくらいの速度で激突したか?」
他方は
「2台の車はどのくらいの速度で接触したか?」
学生たちが回答した
車の速度の推定値は
「激突」の方が高かった
やっぱり人は
言葉の印象に引きずられる
(≧∇≦)ъ
同じ動画を見ているのに
「接触」より「激突」と問われた方が
より激しい事故であるように
誘導された、ということ
で、肝心なのはここからで
1週間後、同じ学生たちに
再度質問した
「その動画の中でガラスは飛び散っていましたか?」
この問いにYesと答えたのは
「接触」グループが7%なのに対し
「激突」グループは16%
実際には動画の中にガラスが飛び散るシーンはなかった
存在しないのでYesは不正解なのだが
その中にあっても
Yes派は
「激突」グループが「接触」グループの
2倍以上に達している
「(´へ`;
動画を見たあとにされた質問
そこからインプットされる
印象などの情報により
動画内容の記憶が変容したのです!
ロフタスはこの
事後情報による記憶の変容を確かめる
別の実験もしている
同じように自動車事故の動画を見せ
「赤い車が赤信号を通過して
緑の車にぶつかった時
どのくらいの速度だったか?」と問う
ところが実際には動画の中の交差点に
信号など存在しない
で、1週間後同じ被験者たちに
2枚の写真を見せる
1つは動画の中の交差点
もう1つはそれに信号機を合成した写真
で、「どちらが動画の中で見た交差点ですか?」と
圧倒的多数が信号機のある方を選んだ
これも事後情報による記憶変容の例
信号機アリ、を前提とした質問が
被験者の記憶を誤らせた
ヽ(^Д^*)/
これらの実験で重要なのは
被験者は決して嘘をついてなどいない
ということ
彼らは自身の記憶内容をきちんと表現している
ただ、その記憶の方が歪められている
事後の言葉による誘導で
動画の中の車の速度が上下し
ガラスが飛び散り
交差点には信号機が出没している
もちろん偽っているなどという自覚はなく
ただ、事実と異なる記憶内容を証言している
記憶というものは
我々が普段信じているよりはるかに頼りなく
誤っているものだと思っておいた方が良い
ということ
UFOや幽霊の目撃談もしかり
他人の目撃談にはある程度眉唾だとかの判断はできても
自分自身の目撃体験は
疑いようもないものに思える
が、実はそこに落とし穴がある
ということで
法廷での目撃者の証言も
そのようなものとして扱われるべきでしょう
法曹界の皆さん、よろしくね(笑)
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