「2メートルと5キログラム
どっちが大きい?」
‥と聞かれたら、なんと答えます?
???r(・x・。)アレ???
数字だけ見たら「2」と「5」だから
5キログラム?
いやいや‥
「2メートル」と「5キログラム」を比較せよ
なんだから
フツーはその言葉の指し示すところを
想像しますよね (^._.^)ウン
で、すぐ分かるように
「2メートル」は長さや高さ
「5キログラム」は重さ(質量)
を示す
つまり比較は不可能
物理学的には
数量の足し引きは同じ次元どうしに限定される
要は「単位の異なる数量を比較するのはナンセンス」
どういうことか?
数学では
数字はただの数字
2×3=6
ところが物理学など
自然を相手にする自然科学では
数字は単なる数字ではなく
自然界の何らかの実体の量感を定量化して表すことが多い
例えばテーブルの縦の辺が2メートル
横の辺が3メートルだと
このテーブルの面積が
2メートル×3メートル=6平方メートル
左辺の2メートルとか3メートルは長さなのに
右辺に出てくる
平方メートル(m²)は面積の単位
ヽ(´o`;
数学では
左辺の2や3と
右辺の6は
比較できる(すべて単なる数字だから)
のに対し、物理では
左辺の2メートルや3メートルと
右辺の6平方メートルは比較不能
指し示すものが違うので、当然単位が違う
(かたや長さ、かたや面積)
(※ベクトル積は2つのベクトルの張る平行四辺形の面積で定義される
「生じるベクトルの長さを面積で定義」って
これいかにも数学ならでは、ね)
面積を習うのは小学校の算数
そう思うと
ここまではもうほぼ常識、としてよいでしょう
(/゚∇゚)/゚
で、気になるのが
大人の会話でよく聞かれる言い回し
1)「波動が上昇」
2)「周波数発生装置」
3)「ヘルツが高い」
違和感ないですか?
研究の現場でこのような物言いは
フツーにバカにされます
科学的知識云々でなく
国語力的な意味で
指し示す対象が違うものどうしを
結び付けている
のですよ
具体的に言うと
「波動」は物理現象・事象
「周波数」は物理量
「ヘルツ」は物理量の単位
です。
分かりやすく(多分)、登山を例にしましょう
(*゚Ω゚)/ウィッス!!
1)「登山をする」
これ、分かりますよね?自然でしょ?
「登山が上昇」
‥へんですよね?でもなぜ?
「登山」は物理現象・事象の名前なのに対し
「上昇」は一般に、物理量に対して付与される言葉
物理量とは
角度とか温度とか強度とか照度とか偏光の向きとか波長とか
こういう物理量に対しては
高低、大小、長短、上昇下降
‥などを議論することができる
(・・、)アゥ
しかし!
「登山」という物理現象・事象には大小も長短も
上昇下降もない!
もし言うのであれば、「標高」とか「地上からの高さ」とか
あくまで物理量に対して、ね
「波動が上昇」
同じことです
波動は物理現象・事象
それに対し「上昇」って変ですよ、ね?
2)登山により「高さが上昇する」
当たり前。めっちゃ自然でしょ
対して
「高さが発生する」
ヾ(~∇~;)
こんな言い方します?
言いたいことは分かる気もするが
「高さ」が「発生」って、おかしいよね?
「高さ」は物理量であり
さっきも言ったように高低や大小は議論できるが
それが「発生する」はおかしいオカシイ
発生するのは物理現象・事象
「周波数発生装置」
同じことです!おかしいですよね?
3)2000メートルの山を登った
登山した結果、2000メートルも登った、と
めっちゃ自然。北アルプス?南アルプス?、すごい!
対して
「富士山は槍ヶ岳よりメートルが高い」
はい、分かります、分かりますよ言わんとすることは
‥だが
小学生かい!
( -_-)ノビシ*)゚O゚)あぅ
メートルは長さや高さの単位
長さ・高さの単位は他にもセンチメートルとか、キロメートルとか
ミリメートルとか
標準(長さなら1メートル)があって
「○○の長さが××メートル」
などと
物理量の大小を定量するのが「単位」
その単位に、高いも低いも、長いも短いもない
「高さ」(物理量)が高い
はあっても
メートル(単位)が高い
はナンセンス
ヘルツが高い
はい、おかしいよね
(ヘルツは周波数の単位)
物理現象・事象と
物理量と
単位を
ごちゃまぜにした議論が目につく
いや、雑談レベルだったらいいのさ別に
「大林素子はメートルが高い」
ヘ(__ヘ)☆\(^^;ナンデヤネン
全然OKです!(やっぱ変だとは思うけどさ)
でも科学的議論ではそれは許されない
なぜか?
曖昧な「科学的」議論は人を誤った信念に誘導するから
これはとっても危険
(分かりやすい例がオウム)
科学的でも何でもないものが
「科学的」装いで人をいざなう
そういう魔力を発揮することがある、ということ
本来惑わされなくてよいはずの
勘違い・思い違い・騙され
的な「誤り」に行きつく可能性を越えた
本質的な「正しい」「誤り」の判断基準は
厳密な議論の先にあるもの
こと科学的話題に関しては、厳密性を旨としたい
専門家でなくとも
そこだけは、ね
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